今回は、約10年間のインドネシア・ジャカルタでの帯同を終えて今年3月に本帰国されたJakarta Career Cafe代表/ JKT Nyaman PJT代表 荻野真由美さんが専門家チームでスタートされた「Be Mother(海外妊活出産学習会)」についてお話を聞く機会をいただきました!海外での妊娠・出産予定者に特化した医療・福祉の専門家によるサービス、気になります。真由美さん、本日はよろしくお願いいたします。まずは、簡単な自己紹介をお願いします。
はい、よろしくお願いします。「働きたくても働けない」「キャリアを中断したくない」駐在員パートナーのキャリア支援を目的にしたコミュニティ「Jakarta Career Cafe」代表の荻野です。文化交流事業として、音楽で日本とインドネシアを繋ぐ「Jakarta Nyaman PJT」の代表としても活動しています。直近では、2020年7月に介護技能実習生に対するオンライン日本語講座「介護の日本語」創設、2020年8月には海外で暮らす日本人女性の妊活・妊娠・出産をサポートする「Be Mother(海外妊活出産学習会)」を看護師等専門家メンバーと一緒に立ち上げました。プライベートでは2児の母をしています。
Jakarta Career Cafeは当初オフラインでの活動でしたが、コロナの影響で今はリモートで全世界の駐妻を対象に継続されているんですよね。私も帯同中は大変お世話になりました。さて、今回はBe Motherの活動に関しまして、まず活動概要をお聞かせください。
私たちは、海外での妊活や妊娠生活をサポートするセミナーの開催やプライベートカンファレンスを提供しています。海外妊活の悩みは、病院探しや言葉の壁、費用、国内外の治療法の違いの不安、孤独感等さまざまです。Be Motherのメンバーは帯同経験のある看護師・助産師等で、実際に海外妊活を経験したメンバーや不妊電話相談員の経験があるメンバーもいます。不妊症看護認定看護師と提携したり、JAMSNET(邦人医療支援ネットワーク)に参加することで、日本国内の不妊治療の現状や海外の医療事情に関する最新の正確な情報を専門家が収集して情報提供しています。心理的安全性の保たれた空間でご希望に応じてセミナー(顔出しなしもちろんOKです)もしくはプライベート個別相談にてサポートが受けられます。妊活中の海外在住者のひとりひとりの悩みに向き合い、一緒に寄り添い、安心して妊活に取り組めるようにサポートしたいと考えています。
確かに、海外での妊活をしようと思ったときに、どこから手をつければいいのか、言葉や文化の壁もあり難しいと感じる方が多い中、リモートで日本の専門家に相談できる場があるととても心強いですね。帯同期間は妊娠・出産を希望するタイミングと重なる場合も少なくないですし。私自身も妊活経験がありますが、インターネット上では情報が錯そうしていて、信頼できるリソースにダイレクトに相談できれば、時間やエネルギーを無駄遣いせずにすみますよね。Be Motherの活動を始めるきっかけもお聞きしてよいですか?
私たちは、もともと妊活から子育てまでを支援する「ジャカルタマザーズクラブ」で長年インドネシアに住む日本人に最新の現地医療情報や、妊活妊娠出産にまつわる情報提供支援をしていたんです。それが、コロナの影響でオフラインでの活動になって、オフラインでできるのであればインドネシアだけではなくその他の国の方のサポートもできるんじゃないかって話になり、今の形に至りました。海外帯同者は孤独になりがちです。私たち自身の経験から、安心できるコミュニティを複数もつことが帯同生活の精神衛生上非常に重要だと実感しています。妊活をされている方に、Be Motherがそんなコミュニティの1つになれば嬉しいです。
インドネシアのコミュニティから生まれたBe Mother、サービスを利用したい方はどこからお申込できますか?
直近だと5月10日(月)に「海外での妊娠出産セミナー」をオンライン開催します。これから妊娠・出産を海外で迎える予定の方を対象にしたプログラムですので、ご興味ある方はぜひご参加ください。今後も、定期的に妊活や母親学級、また性教育などのイベントを予定しています。また、妊活や妊娠と並行して、ご自身のキャリア形成もすごく大事なことだと思いますので、「妊活✖️キャリア」をテーマにしたサービスも構築していく予定です。現在、プライベートカンファレンス(ZOOMなど 15分1,000円〜)や、メール相談も受け付けています。妊活はもちろん、妊娠・出産、海外での子育てやキャリアについて、ちょっと聞きたいなーと思われている方は、ツイッターのDMもしくは、ホームページ等でお気軽にメッセージください。
セミナーはまだ妊活する予定ではない方でも、参加可能でしょうか?
もちろん可能です。私たちは、「プレコンセプションケア(女性やカップルに将来の妊娠のための健康管理を提供すること)」が大切だと考えていて、具体的に妊活は考えていなくても、将来のために知っておきたいことがあります。もちろん妊活は女性だけのお話ではないので、男性も参加可能です。
プレコンセプションケア、初めて知りました。確かに、日々の健康管理こそ大切ですね。海外在住者に向けてこういった取り組みをされている団体はまだ少ないかと思いますが、課題はございますか?
そうですね、2つあります。1つ目は、今後どうやってbemotherのサポートを必要としている方に認知を広めるかです。日本人のうち海外在住者は2%程度ですので、その中で妊活を視野に入れている方となると母数が非常に少なくなります。ただ、実際カンファレンスを受けて現地と日本の治療法の違いに関して相談して不安が軽減されたと喜んでくださるご相談者さんの声なんかをいただくと、必要としている方は各地に存在すると感じますので何とか続けていきたいと思います。企業の海外赴任家族向け研修等でご紹介してもらうこと等を計画しているところです。2つ目は、1つ目に関連するのですが、資金調達も課題と感じています。対象者の母数が少ないために、規模がどうしても小さくなるのですが、継続的に運営していくためにどうすればいいか日々考えています。助成金や補助金の活用も検討していて、協賛いただける方も絶賛募集中です!
なるほどですね、色々な課題を乗り越えて、Be Motherの活動が必要な方に届きますように。Be Motherを応援いただける方、ぜひ情報シェアをお願いします。ご支援に関するお問合せも、こちらより受け付けております。まゆみさん、本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございました!ご興味ある方は、ぜひBe MotherのHPも訪問してみてくださいね🍀